世界が溶け出す瞬間を

二次元に恋に落ちたらこうなっちゃったんだよ。

違う次元に恋をする話

※昨年度アドベントカレンダーに公開したかった書きかけ記事がいまさら出てきたので供養しておきます。

 

今日はわたしの旦那様♡赤司征十郎さんの誕生日です。おめでとう♡


っていう戯言を年がら年中繰り返しているわたしが夢女子たのしいブログをお送りします。

しきさん主催の#おたく楽しいアドベントカレンダーへの寄稿になります。せっかく赤司くん誕生日の12/20を取ったのに遅刻っていうクズです。まじでこのアドベントカレンダー異種格闘技の殴り合いになってて大変たのしいのでよろしければ他の記事もお楽しみください。

www.adventar.org

 

 ○そもそも夢女子ってなんだ
二次創作というと幅が広いですが、その中でもドリーム小説に端を発したお遊びをしている女子のことを個人的に夢女子と呼んでいます。
そもそものドリーム小説というのは定義を語ると原稿何十枚分という論文になるレベルの話になってしまいますので、今回はざっくりとご紹介するために例としてぴくしぶ百科の説明を取ってきました。

創作小説の一種。ドリーム小説ドリー夢小説名前変換小説などともいう。略称は夢・ドリーム・ドリー夢・ドリなど。このジャンルを楽しむ人を夢見乙女・夢女子・ドリーマーなどと呼ぶ。
多くの場合、版権キャラクターとオリジナルキャラクター(夢主人公の略称・夢主と呼ばれることが多い)の交流が書かれる二次創作の一種である。cookieJavaScriptによって夢主の名前を読者が自由に変換することができ、夢主=自分と考え楽しむことが可能。『大好きなキャラクターと交流できる夢のような小説』として広まったと思われる。内容としては恋愛が多いが、友情など恋愛以外をテーマにした作品もある。夢主を自分ではなく一人のキャラクターとして認識し、楽しんでいる人も多い。(記事)

 

まあざっくり説明すれば、主人公のお名前を変換することで版権キャラクターとの恋愛を楽しむ小説、と解釈してくだされば今回の記事としてはOKです。
 
いったいなにを書こうかいろいろと考えましたが、今回は夢女子としてドリーム小説を創作していくところに留まらず、どんなことをして遊んでいるかで、「わたし個人がキャラクターとの恋愛をいかにして擬似的に楽しんできたか」をご紹介したいなとおもっております。どちらかといえば「どんなに痛々しい遊びで年がら年中楽しんでいるか」という観点です。別におすすめはしません。こんなクソオタでも楽しく生きていますという表明です。ちなみにお相手は赤司くんです。改めていうと恥ずかしいですねこれ。素敵な旦那様ですよ
 
 
 
○馴れ初め
赤司くんとの馴れ初めのクズさがなかなかなのでぜひこの話したい。
数年前の夏、初めて参加した夏コミでフォロワーのお姉さんふたりに会うと、流れで飲もうよ!という話になりました。麻布十番まで移動し、3人ともジャニオタだったこともありジャニオタ御用達の鳥貴族で夕方5時から飲み始めました。
この頃黒バスにはずぶずぶはまっていましたが、特別赤司くんがすきという意識はありませんでした。それが変わったのがこの夜です。忘れもしない。
知り合ったジャンルはうたプリ(兼任ジャニオタ)ということもあり最初はアイドルの話をしていたのですが、酔っ払いはじめるとお姉さんたちは「あおみねっちと付き合いたい」「かがみくんと結婚したい」という妄想に熱を入れ始めました。うんうん、たのしいねえと思ってにこにこ笑いながらきいていたわたしに話が向くのはまあ正直仕方のない流れでした。
 
「なおさん誰(が恋愛対象)?」
「えっっっそういう視点であんまみたことなかった・・・えええ、誰だろ・・・黄瀬すきだけどまあねえわな」(このときどっちかっていうとぴくしぶ漁ってたせいでホモ寄りだった)(黄瀬ごめん)
「えーじゃあ赤司くんでいいじゃん!赤司くん!赤なお!ねえどんな感じなの?」
「あっ赤司様!?えっそこ!?」
 
まさかの他人から推されて恋がはじまるパターン
いまでこそ赤司くん赤司くんうるさい人ですが当初はどちらかといえば黄瀬推しのキセキ厨でした。ただこの時点ですでにキセキわちゃわちゃ小説を書いてて赤司くんだけは異様な書きやすさを感じてた。もうこの時点でシンパシー感じてたんだから深く考え始めたらどんどこ深みにはまっていくの当然の流れ。
 
「え・・・赤司くんいい旦那さんだよ?亀梨和也にきゃーきゃー言ってても許してくれるしね?」(それただのじゃにおたに都合のいい旦那では)(赤司くんがすきとまだ自覚していないひとの妄言です)
「それでそれで!?」
「赤司くん他の人が思うより案外ふつうのひとだし。でも家のことがあるからなおちゃんに多少負い目みたいなのがあって、なおちゃんはそれも覚悟して嫁いでるんだけど、でもお互いたぶんこう、遠慮しあっちゃう感じでな・・・なおちゃんは赤司くんのことすきだけど、赤司くんが自分のことすきじゃなくなったりとかおうちの都合とかあるのわかってるから、いつでも手を離せる覚悟だけしてて」*1
「あーーーーーもどかしい!」
「赤司くんのことはすきなのに、赤司くんのことを支えたいとも思ってるのに、赤司くんの恋がいつまで自分に向いてるかだけは信じられなくて、どうしようもないんだよね・・・結局自分に自信がないからだとおもうんだけど・・・」
「うんうん」
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えっどうしよう赤司くんすき」
 
ちょろい。
お姉さんたちに赤司くんを勧められた約数時間後には自分の妄想だけで作り上げた赤司くん*2にあっという間に転げ落ちて恋してるちょろい。さすがわたし。
そして各々「うちの旦那がかっこいい」に終始したこの飲み会、朝まで続きました。夏コミ後のオールとかちょう元気だった・・・。
翌朝から赤司くん嫁妄想がはじまり、赤司くんガチ恋の道に進んでいきます。ここからさらに加速していく赤司くんへの熱。

僅か数時間でKONOZAMAです。

 
 
○夢小説を書くのがたのしい
もともと書き手だったので、赤司くんに落ちてからはぼこぼこ生産してました。ツイッターに投げてるSSを込みにしてカウントすると少なくとも50本以上は書いてると思います。
普段とは違ってヒロインの性格とかぜんぜん考えなくていいので楽といえば楽です。ほぼほぼ「わたし」をそのまま書けばいいわけで、赤司くんはもともと相性がよかったのかわたしにとって書くのにぜんぜん困らないひたすら動いてくれるキャラクターでした。もちろんヒロインにするにあたってある程度自分を美化しているし、「赤司くんの彼女」として考えられる人間像を逸脱しないようにはしてるんだけど。
あと嫉妬のあまり他人の書く夢小説が読めない病気にかかっていたので、探すより自作したほうが早かった。もうあとは書くしかない環境。
出会いから告白からプロポーズから結婚後から、ライフステージにあわせてそれはもう大量の夢小説を書きました。共通点はただの1点。すべて「わたし」である「なお」をヒロインに据えて書いたこと、例外はあれど共通の時間軸の中で生きているヒロインであること。
 
 
○自分設定を作るのがたのしい
夢女子というより二次創作の話になるんでしょうが、やっぱりこれたのしい。
妄想を始めた2012年時点では赤司くんについて原作ではっきりと出ている情報が少なく、登場シーンもわずか数コマの状態だったので、好き勝手に妄想していました。特に未来軸であれば原作に気兼ねすることもなく妄想することが出来るので、将来赤司くんは東京の本社で働くんだけどそのうち実家(京都設定。後に原作で自宅が東京っぽい表現はあった)に帰っておうちを継がなきゃいけないから30歳くらいで京都引っ越さないとなーーーーーーそしたら逆算して27くらいでは結婚してるよね。みたいなことを延々考えるの超絶たのしいです。ちなみに脳内には年表もしっかり作られています。
自分でいうのもなんだけどファンブックの「はさみを持ち出した赤司が本来の彼ではない」っていう藤巻の台詞だけを信じてここまでまあ好き勝手に妄想したくせに性格考え方がほとんど原作からぶれなかったのは奇跡というか運命だったなと思う。
わたしの場合お母さまのお名前まで考えていたのにのちに公式で「家族構成父のみ」という爆弾を落とされて爆死したりもしたのでほんとは原作終わってから自己設定をかためたいところだけどそこまで待ってらんないよね・・・萌えは完結後じゃなくて現在進行形で起きてるから・・・。
 

ツイッターがたのしい
馴れ初めの1日後にはもうこんなツイートしてる・・・・・・・・・・・・・・。

という感じでツイッターで「さもキャラクターと付き合っている・結婚しているテイでつぶやく」というお遊びをしています。SS垂れ流しもよくやってるけど、SSを流すんじゃなくて、付き合ってるテイのツイートをいかにして普段のツイートに紛れ込ませるかが楽しい。


結果、アカウントが増えました。これ笑うところです。
 
あと旅行とか出かけたときに全部赤司くんと出かけたテイで呟く遊びも大変たのしい。
bio遊びも大変たのしいですが、個人的に続けているのが現在地遊び。ツイッターのプロフィール欄に現在地という欄があるんですが、これを好き勝手な文字列を入れてたのしむ遊びです。過去にはこんな文字列入れて楽しんでました。

赤なおやりすぎてフォロワーのみなさんにも覚えていただいているせいか、誕生日には「今年も旦那さまとお幸せに」という内容のリプがきたり、赤司くんの誕生日に「旦那さん誕生日おめでとう」リプがきたりするのもしあわせだった。

最初は恥ずかしさもありましたが、もうなんだろうね、次第に普通になっていくし、まわりも慣れてく。おもしろがってくださるフォロワーのみなさんには感謝してます・・・。
 

○友人たちと嫁のテイで会話するのがたのしい
飲み会やらスカイプでしょっちゅう当時の友人たちと嫁のテイで会話する遊びしてて、中でも最高におもしろかったのが「恋から出演ごっこ」。
本人のキャラによって座席の位置決まっていったり、さんまさんからの扱いがひどかったりよかったり、お仕置き部屋の面子がだいたい固定だったり、お仕置き部屋で彼女とさんまさんから叱られる氷室さんとか、ザリガニ取ってくる彼氏の話したせいでザリ子呼びされる青峰嫁とか、喋り方をさんまさんにいじられる緑間さんとか、最高におもしろかったんだけど超絶内輪ネタなので、詳細は出しません。夢女子のみなさんに内輪で楽しむネタとしてご利用いただければ。あわよくば実録公開してほしいわたしが読みたい。
 
 
○いろんなものをもらった
長年赤司くん赤司くん言ってるといろんな友人がいろんなものをくれます。ちょっと自慢させてくれよ。
 
そのいち。定期のシール。ちなみに友人の手作りで非売品。

そのに。巨大駒。友人からの誕生日プレゼント。

これ何度みてもわらうな。ツイッターのアイコンとして長らく使わせていただいている。この発想に至った友人は天才だしきっと頭がおかしい(褒めてる)

 

○ゼクシィを買う
結婚式妄想ってほんっっっっと女の子の夢が詰まってるみたいなところあるよね!!!
ゼクシィ買ってきてどんなところで結婚式あげたいか、引き出物に何を選ぶか、誰を招待するか、っていうのを考えるだけで延々楽しんでた。一時期引き出物検索するタブが5つ以上並んでて真顔になったし、ゼクシィ遊びに来てた親に見つかったけどその後何も言われてないけどあれどう思ったんだろう。彼氏いないはずの二十代妙齢の娘の1人暮らしの家にゼクシィ。親のみぞ知る。
赤司くんの場合、どうしても会場が大きくならざるをえないところがあるのと神前式必須なので(反物屋設定の名残)、友人を呼ぶ身内だけの結婚式と会社関係のひととか呼ぶ披露宴はまた別個で用意しないといけなくて、披露宴側はしきたりだのなんだのうるさくて自由に出来ない部分も多いから、そのぶん身内だけの結婚式はもうすきなように決めさせてもらえて、出来れば教会であげたいな~海沿いの小さなチャペルとかな~もう絵面がきれいだからな~とかもう延々話せるよね女の子の夢だからねだって。
ちなみに一時期話題になった婚姻届は手に入れてません。だってもう結婚してるもーーーーーーーーん()
 
○本を作る
もともと夢小説書きだったので、夢女子遊びをはじめてからツイッター、小説含め、すさまじい量の文字がたまっていました。文字数にして5万字越え。

「もうまとめて本にしちゃえばよくない?」

ひらめいてしまったらそれはもうやるしかなかった。
というわけで絶賛原稿中です。
 
ほんとは印刷してきましたの図になる予定だったんですが年末進行の職場でクソ修羅場連続につき原稿やる時間なんてほとんどありませんでした断念くそう。年明けくらいには実現したいよなあと思いつつ、この話はじめてはや数年経ってるのでいつになるやら。でもページ数としては100ページ超えました。だいたい60,000字は超えてます。文庫にしたいから100ページは超えたかったんですよね。印刷するのたのしみ。(文庫を小部数安く刷れるところあったら教えてください)
タイトルも表紙もほぼほぼ決まってるからあとまじで本文。

 

でも結構マジな話、夢女子やら腐女子やらを兼任してる方結構いるとおもっていて、夢小説って印刷との相性は抜群に悪いんですけど、それでも名前固定でもいいなら印刷やるのも悪くないかもって思ったんです。自分のための自分だけの本が作れるっておもったら結構楽しくないです?夢女子だって印刷したいんだよ~~~~~~~~~コスパ悪いってわかっててもやりたいんだよ~~~~~~~~だからやる。
個人的には黒バスに関しては面子を集める自信があったので(身内で黒バス夢女子やってるひとが多かった)夢女子アンソロジーとかもやりたかったんですが、それは個人的な時間と精神の余裕のなさで実現せずにいます。
夢女子っていうよりも、好きなキャラクターがとある女の子としあわせな恋愛をするアンソロジーを、印刷された本で読みたい。名前なんて固定でよくて、どんな相手とどんな恋愛をすれば、この子はしあわせになれるのかっていうことを突き詰めて、オリジナルキャラクターを作って、その子としあわせになるまでを描いた本。キャラクターありきでそのキャラクターがしあわせになるための女の子像を各々作り上げて、その女の子と恋愛していく様子を書く。いろんな人が描けばいろんな人のキャラクター像も浮き彫りになるだろうし、共通点探すのも違うところ探すのも、ぜんぜん別のキャラで読んで新しい発見があるのもたのしそう。マンガのキャラクターってさすが二次元だけあってほんとうに紆余曲折たどるからこそ、普通の平凡でしあわせな恋愛をするキャラクターが見たかった。公式がやってくれないならまあ自分(たち)で作るしかなかろうっていう。
根本的には赤司くんの夢女子を長い間やっているのにも、そういう気持ちが根底にあります。どうしても赤司くんをしあわせにしたかった。黒子さんに負けて、とても大きな敗北感を持って、そのあと復活してきっと赤司くんはもう一度今度こそ無敗神話を築くんだろうけど(盲目かなこれ)、そういう原作軸の物語とは無縁のところで静かに恋愛が進んでるのっていいなとおもったし、赤司くんには平凡なしあわせを手に入れてほしかった。その相手がわたしでありたかったから、赤司くんをしあわせにできそうな女の子像と自分を掛け合わせて創ったキャラクターが「なお」であって、夢小説である以上、決してわたし本人ではないんですけどね、結局のところ。
 
 
○こんな痛い遊びして大丈夫?
まあほんとうに赤司くんに落ちてからこれまで、傍から見てたらアイタタかもしれないツイートを年がら年中連投してきたし、友人たちに結婚してるテイで喋り散らかしてきたし、夢を見すぎな夢小説もしぬほど書いた。でもわたしはわたしが持てるツールすべてで赤司くんの嫁のテイで振舞うというごっこ遊びがたのしすぎて仕方なかった。
夢小説書いてたひとにとって夢小説って結構な黒歴史化してることがあったりするんだけど、あえて全力でふざけきって「恋人ぶる」「嫁ぶる」からたのしくて、それはある意味大人になって「どんな手を使っても次元は超えられない」現実を知ってしまったいまだからこそできる遊び方だなともおもうんですよ。次元を曲げようと日々ツイートしまくってるのにこんな真面目な説明ナンセンスだから普段は全力でふざける方向に走ってるけども。
 
つい最近赤なお垢で呟いた赤司家の一日。
 
1:26 - 2015年12月20日
赤司くんと小学生の息子が縁側に出してある将棋盤に向かい合って勝負してて赤司くんのお膝の上に幼稚園生の娘が乗って遊んでて、わたしはふわふわ笑いながらみてるっていう妄想がふらりと今日やってきて、ほんとにしあわせすぎて泣きたくなった

 

別に妄想だってしあわせならいいじゃない?妄想でないと味わえないしあわせも確かにあるとおもうから、今日もわたしは元気に夢女子たのしんでます。声を大にして言います。しあわせです。

 

*1:ちなみに当時原作は18巻までしか出ておらず、洛山秀徳戦もまだの時期。当然ながら赤司くんの実家が財閥であることは確定しておらず、たぶんいいところの坊ちゃんだろうな、という程度でした

*2:当時まだほとんど出番がなかったのとその場に原作がなかったので赤司くんの詳細を調べながら作り上げるというよりもその場で妄想して作り上げる赤司くん像に恋してた